令和6(2024)年度全国学力・学習状況調査の結果速報について
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令和6(2024)年4月18日に全国学力・学習状況調査が全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に行われました。速報として、当町の結果概要をお知らせします。
当町の児童生徒の国語、算数・数学の学力の定着状況について、小学校の国語と算数、中学校国語は全国平均とほぼ同程度、中学校数学は、やや低いという結果でした。また、全体的なこととして、国の傾向の同様、「自らの考えをまとめ表現する力」(記述式)に依然課題が見られます。
教科に関することとして、国語については、小学校では、すべての領域で全国平均と同程度でした。中学校では、「情報の扱い方に関する事項」と「我が国の言語文化に関する事項」という2つの領域が低く、「知識・技能」の観点に少し課題が見られました。また、「書くこと」の領域においてもやや低さが見られました。
算数・数学について、小学校算数では、国語同様すべての領域において全国平均と同程度でした。中学校数学では、「数と式」、「図形」、「データの活用」という3つの領域がやや低く、特に、「思考・判断・表現」の観点に少し課題が見られました。
しかし、質問紙項目の中の「授業で学んだことを、次の学習や実生活に結び付けて考えたり、活かしたりすることができる」と回答した児童生徒の割合は、全国平均同様高く、昨年度の同様の質問項目と比較しても大きく上昇していました。これは、学習指導要領にある「学びを人生や社会に生かそうとする」【学びに向かう力・人間性等】の育成につながることであり、このような児童生徒が増えてきていることは、学ぶ意義を実感できつつあるものと考えられます。また、学校だけでなく、ご家庭や地域においても、温かい励ましや声かけを行っていただき多くの学びを提供いただいた成果でもあると考えます。引き続き、よろしくお願いいたします。
課題等については、さらに詳しく領域ごとの分析を進め、後日、改めて報告します。
生活習慣については、小・中学生ともに「毎日朝食をとる」の項目は過年度と同様に高く、近年低下傾向だった「同じくらいの時刻に寝る」及び「起きる」の項目について、昨年度より改善が見られ、規則正しい生活を送っている児童生徒が増加する傾向にありました。しかし、「普段、1日当たりどれくらいの時間、テレビゲームをしますか」「snsや動画視聴をしますか」の項目は、2年前の調査時と比較して、長時間行う中学生が減少傾向にあるものの、小学生においては増加傾向にあります。ゲームやsns等については、時間やルールを決めて行うことが大切ですので、引き続きご家庭でもお声掛けをお願いします。
一方、「学校の授業時間以外に普段1日あたり2時間以上勉強している」「土曜日や日曜日など学校が休みの日に、1日3時間以上勉強している」児童生徒については、全国平均よりもやや少なく、昨年度からも減少傾向にありました。しかし、「分からないことや詳しく知りたいことがあったときに、自分で学び方を考え、工夫することができている」児童生徒の割合は、全国平均よりも高い傾向にあり、学習指導要領において、求められている学習における自己調整力が、ある程度育成されてきていると考えられます。
「自分には良いところがあると思う」「将来の夢や目標を持っている」といった項目はいずれも高い回答が得られ、昨年度よりもさらに高い回答でした。自分の長所を認めつつ、将来に向けて自分なりの考えを持つことができていることが分かります。また、「人が困っているときは、進んで助けている」「いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思う」「人の役に立つ人間になりたいと思う」と回答した割合は今年度も引き続き非常に高い結果でした。
家庭や地域に関する項目では、小・中学生ともに「地域や社会をよくするために何かしてみたいと思う」と答えた割合は全国平均と比べて高く、昨年度の同じような質問項目と比較しても大きく上昇していました。町内の各学校に設置されている学校運営協議会を中心とした活動が、コロナ後に、増えてきたことで、児童生徒が地域の方々との関わりが増え、地域の一員としての自覚が育ってきていることが見受けられます。そして、地域の方々に見守られ、育てられていることが改めて確認できました。今後も引き続き、家庭からの声かけや地域におけるご支援ご協力をお願いいたします。
なお、詳細については、分析の上、調査対象の児童生徒の保護者へ資料を配布するとともに、町ホームページに掲載する予定です。