○稲美町町民意見公募手続(パブリックコメント)実施要綱

平成22年3月31日

要綱第9号

(目的)

第1条 この要綱は、町民意見公募手続に関して必要な事項を定めることにより、町の基本的事項を定める計画、方針その他これらに類するもの(以下「計画等」という。)の意思決定における公正の確保及び透明性の向上を図り、もって町民等の町政への参画と開かれた町政の推進に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 町民意見公募手続 町の基本的な計画等を立案する過程において、その案を町民等に公表し、それに対して提出された町民等の意見(情報を含む。以下同じ。)を考慮して意思決定を行うとともに、意見に対する町の考え方を公表する一連の手続をいい、当該計画等の賛否を問うものではない。

(2) 実施機関 町長(水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う町長を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(3) 町民等 次に掲げるものをいう。

 町内に住所を有する者

 町内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体

 町内に所在する事務所又は事業所に勤務する者

 町内に所在する学校に在学する者

 町税の納税義務を有する者

 前各号に掲げるもののほか、町民意見公募手続に係る事案に利害関係を有するもの

(対象)

第3条 実施機関は、次に掲げる計画等の策定又は改定に係る案(以下「計画等の案」という。)のうち、町民生活にかかわるものであって、事前に町民等の意見を求める必要性の高いものについて、この要綱の定めるところにより、町民意見公募手続を行うものとする。ただし、当該計画等の策定又は改廃が、町に裁量の余地のないもの、緊急性を要するもの、公共の安全若しくは個人、法人等の情報に関して支障が生じると認められるもの又は軽微な内容変更のものである等町民意見公募手続を行うことが明らかに合理性を欠くと認められる場合及び法令等により、公聴会の開催又は公告、縦覧等の手続が定められ、実質的に町民等の意見を反映する機会が確保されている場合は、この要綱に定める町民意見公募手続を実施しないことができる。

(1) 町行政の推進において必要とする基本的事項を定める計画、方針等(第3号の規定に基づき、同号に規定する附属機関又はこれに準ずるもの(以下「附属機関等」という。)の答申、報告等の段階において町民意見公募手続を行った場合であって、その内容に沿って計画等を定める場合を除く。次号及び第4号において同じ。)

(2) 町行政の推進において必要とする基本的事項を定める条例、町民生活若しくは事業活動に直接かつ重大な影響を及ぼすこととなる条例又は町民に義務を課し、若しくは権利を制限することを内容とする条例(金銭徴収に関するものを除く。)

(3) 附属機関等の審議により取りまとめる答申、報告等(当該附属機関等が町民意見公募手続を行うべきものと認めたものに限る。)

(4) 前各号に掲げるもののほか、町民意見公募手続が必要であると実施機関が認めるもの

(町民意見公募手続の実施)

第4条 実施機関は、町民意見公募手続の対象となる計画等の案の最終的な意思決定を行うまでの適切な時期に、その計画等の案を公表し、広く町民等から意見を求めるものとする。

2 町民意見公募手続は、計画等の案の立案段階に応じて複数回実施することを妨げない。

3 実施機関は、第1項の規定により計画等の案を公表しようとするときは、案件に応じて次に掲げる資料を併せて公表するものとする。

(1) 計画等の案を作成した趣旨、目的及び背景

(2) 計画等の案の概要

(3) 当該計画等の案を附属機関等における審議に付した場合にあっては、当該審議の概要を記載した資料

(4) 前3号に掲げるもののほか、必要に応じて計画等の案に関連する資料

(計画等の案の公表方法等)

第5条 実施機関は、前条の規定により計画等の案を公表しようとするときは、次に掲げる方法により行うものとする。

(1) 実施機関の事務所への備付け

(2) 情報公開コーナーへの備付け

(3) 町の公式ホームページへの掲載

(4) その他実施機関が必要と認める方法

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、公表しようとする計画等の案等が著しく大量であるため、その全部を町の公式ホームページに掲載することが困難な場合にあっては、その一部をこれに掲載しないことができる。この場合において、実施機関は、その計画等の案の全体の入手方法を明示するものとする。

(予告)

第6条 実施機関は、前条の規定により計画等の案を公表する前に、次に掲げる事項を町の公式ホームページ又は広報いなみその他実施機関が適切と認める方法により、町民意見公募手続の実施を予告するものとする。

(1) 計画等の案の名称

(2) 計画等の案に対する意見の提出期間

(3) 計画等の案及び参考資料の入手方法

(意見の募集期間等)

第7条 意見の募集期間は、原則として公表の日から起算して30日以上とする。ただし、緊急その他やむを得ない事情があるときは、当該期間を短縮することができる。

2 意見の提出方法は、実施機関が指定する場所への書面による提出、郵送、ファクシミリ、電子メール等のうちから実施機関が定めるものとする。

3 町民等が意見を提出する際に、実施機関は、当該町民等の住所、氏名及び名称等の明記を求めるものとする。

4 前2項に規定する事項は、計画等の案の公表の際に明示するものとする。

(意見の取扱い)

第8条 実施機関は、提出された意見を考慮して、計画等の案について意思決定をするものとする。

2 実施機関は、前項の規定により意思決定をしたときは、速やかに、町民等から提出された意見の概要及びこれらに対する実施機関の考え方を公表するものとする。ただし、提出された意見のうち、単なる賛否のみの表明に係るもの及び意見を求めている計画等の案に関連のないものについては、実施機関の考え方を公表しないことができる。

3 第4条第3項並びに第5条第1項及び第2項の規定は、前項の規定により公表する場合に準用する。

(一覧の作成等)

第9条 町長は、町民意見公募手続を行っている案件の一覧を作成し、町の公式ホームページに掲載する等の方法で公表するものとする。

2 案件の一覧には、次に掲げる事項を記載するものとする。

(1) 計画等の案の件名

(2) 計画等の案の公表日

(3) 意見の提出期限

(4) 計画等の案の入手方法

(5) 問合先

3 町長は、町民意見公募手続の実施状況を取りまとめ、毎年1回公表するものとする。

(補則)

第10条 この要綱に定めるもののほか、町民意見公募手続についての必要な事項は、実施機関が定める。

(施行期日)

1 この要綱は、平成22年4月1日から施行する。

(適用区分)

2 この要綱の施行の際、既に意思決定過程にある計画等については、この要綱の規定は、適用しない。ただし、実施機関が必要があると認めるときは、この要綱の規定に準じた手続を実施するものとする。

(平成31年3月26日要綱第6号)

この要綱は、平成31年4月1日から施行する。

稲美町町民意見公募手続(パブリックコメント)実施要綱

平成22年3月31日 要綱第9号

(平成31年4月1日施行)