ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

現在位置

あしあと

     令和7(2025)年度全国学力・学習状況調査の結果について 

    • [公開日:]
    • ID:7266

    令和7(2025)年度全国学力・学習状況調査の結果について

     令和7(2025)年4月17日を基準日とし、全国学力・学習状況調査が全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されました。当町の結果の概要をお知らせします。

     当町の児童生徒の学力の定着状況は、小・中学校ともに国語、算数・数学、理科で全国平均と概ね同程度となり、これまでの取組の一定の成果が見られました。一方、中学校数学では国の傾向と同様、「思考・判断・表現」、特に自らの考えを的確に整理し表現する力に課題があります。国語は小・中学校とも全国平均並みですが、中学校では「読むこと」の領域がやや低めです。算数・数学では、小学校は「変化と関係」の領域や各領域における「思考・判断・表現」に、中学校は「数と式」や記述式問題に課題が見られます。理科は小学校で全領域において全国平均と同程度ですが、中学校では「粒子」を柱とする領域の「思考・判断・表現」がやや低い傾向にあり、今後は学習過程での思考整理や表現力を高める機会を多様な場面で確保していくことが求められます。

     学習指導要領では、各教科等を通じて、「学びを生涯や社会で生かす資質・能力の育成」を重視しています。質問紙項目の中の「国語で学んだことは将来の役に立つと思う」と答えた当町の児童生徒の割合が全国平均を上回っており、学習の意義を自分事としてとらえる姿勢が育成されてきているものと考えられます。国語の学びは論理的に考えたり表現したりする力の基礎となり、進路選択や社会参画において大きな力となります。このような意識の高さは、粘り強く学び続ける態度にもつながります。今後は国語に限らず、各教科で学びと社会との関連を意識付け、知識・技能を活用する力を総合的に育む取組を推進していくことが求められます。

     

     「学校の授業時間以外に普段1日あたりに2時間以上勉強している」と答えた児童生徒の割合は全国平均よりやや低いものの、昨年度と比べて上昇しています。これは、学習習慣の改善や家庭での学習支援が少しずつ成果を上げていることを示しているものと見受けられます。家庭学習は、授業で学んだ内容の定着だけでなく、自分で計画を立てて取り組む力や、学びを深める探究心を育む場でもあります。今後は、学校と家庭が連携し、継続的な学習習慣の定着を図っていくことが重要であると考えられます。

     小学校においては、「授業で学んだことを次の学習や実生活に結びつけられる」と答えた児童の割合が全国平均を上回っており、学びを生かそうとする意識が育っているといえます。一方で、「算数や理科の授業で学んだことは、将来、社会に出たときに役立つと思う」と答えた割合は全国平均を下回っており、学びと将来のつながりを実感しにくい状況がうかがえます。学習内容の意義や活用場面を具体的に実感できる機会の不足が考えられ、身近な事象や日常生活との関連を意識した授業を通じて、学びを将来へとつなげる力の育成が求められています。

     中学校においては、「数学の授業で学習したことは将来役立つと思う」と答えた生徒の割合が全国平均を上回っており、学びの意義を肯定的に捉えている様子がうかがえます。一方で、「国語、数学、理科が好き」と答えた割合は全国平均をやや下回っており、学びへの好意的な感情面に課題が見られます。学習内容が実生活や興味関心と十分に結びつかないまま習得型の学習が進むことが一因と考えられ、生徒が自らの興味や関心を生かして主体的に学べる機会を増やし、学びに対する親しみや意欲を高めていく取組が求められています。

     「人の役に立つ人間になりたい」「将来の夢や目標を持っている」と答えた児童生徒の割合はいずれも全国平均を上回り、昨年度からさらに高くなっています。自分の将来像を描き、それに向かって努力しようとする姿勢や、他者のために行動したいという気持ちは、自己肯定感の高さと深く結びついています。こうした肯定的な自己認識は、困難に直面した際にも挑戦を続ける力の源になります。学校、家庭、地域において、日々の学びや活動を通じて、児童生徒が自分の長所や可能性を発見できる場面を増やし、達成感を積み重ねられるよう支援していくことが重要であると考えます。

     「地域や社会をよくするために何かしてみたい」と答えた児童生徒の割合は全国平均を大きく上回りました。また、「地域の大人と関わる機会がある」とする回答も高く、授業や放課後活動での関わりを通して、地域の一員としての自覚が育まれています。地域の方々から見守られ、支えられる経験は、児童生徒の社会性や責任感の形成に大きな役割を果たしています。今後も学校運営協議会や地域行事等を通じて、地域とのつながりを深める機会を確保するとともに、児童生徒の主体的な学びを支えていくために、引き続き、家庭からの声かけや地域における見守りとご支援をお願いします。

     

     詳細については、次のとおりです。

    結果分析(小学校6年生)

    国語・算数・理科の調査問題の結果から

    学習状況アンケートから

    クロス集計から

    結果分析(中学校3年生)

    国語・数学・理科の調査問題の結果から

    学習状況アンケートから

    クロス集計から

    お問い合わせ

    稲美町教育委員会・教育政策部教育課

    電話: (教育係)079-492-9149 (管理係)079-492-9149 ファックス: 079-492-6962

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

    お問い合わせフォーム