いつもの顔ぶれに安心しながら、リーズナブルに健康づくりに励める空間。

石井 暁さん / スポーツクラブスタッフ

町立のスポーツクラブ「いなみアクアプラザ」に取材に伺ったのは平日の午前中だったのですが、スタジオエリアにもジムエリアにも利用者がぎっしり。非常に活気が満ちあふれていて、同じフロアにいるだけで、そのパワーに圧倒されるようです。そう感想を伝えると、大きくうなずきながら説明してくれたのは、同施設の石井マネージャーです。「当施設は朝9時オープンなんですが、毎朝その時刻が近づくと、玄関前に100名ほどの行列ができるんです。都市部ではない立地でこれだけの賑わいは、かなり珍しいと思いますね」。

やすらぎを感じるこの街で暮らす

同施設はプールとジムエリア、そしてエアロビクスやヨガ、ピラティスなどのプログラムが実施されるスタジオエリアを備え、町内外の利用者が健康づくりに利用できるスポーツクラブです。この日、ヨガのプログラムを受講されていた町内在住の女性利用者にお話を聞いてみました。「ここを利用している理由は、なんといっても利用料の安さですね。月5,000円ほどの会費でプールとジムがいつでも利用できて、スタジオプログラムもいくつ受けても値段が変わらないんです。こちらの顔なじみで、毎日朝からずっとここで過ごし、プログラムもすべて受けるという方もいらっしゃるんですよ」。たしかに、週1回の習いごとで数千円の月謝が一般的であることを考えると、かなりリーズナブルだといえそうです。この女性は、「とうに還暦も過ぎた年齢になっても、これだけ体を動かして汗をかいて、という経験ができる施設が町内にあるのは、とても便利ですね」と語っておられました。

ちなみに石井マネージャーによると、「先ほどの方が『ここの顔なじみ』とおっしゃっていましたが、この施設内でだけ顔を合わせ、おしゃべりも楽しみしながら一緒に汗を流すという関係の方は多いみたいですね。ご病気などでしばらく顔を見かけないと、『あの方はどうされたの?』とスタッフが聞かれることもよくありますから」とのこと。いつもの顔ぶれの中、安心感を持って体を動かせることも、継続的な利用につながっているのかもしれません。