国営東播用水土地改良事業

稲美町を含めた東播磨や北神戸地域は農業用水を加古川支流や約7,000個のため池に依存してきましたが、年間降水量が約1,300ミリメートルと少なく、恒常的な水不足に悩まされてきました。

この地域の水田等への用水を補給し、併せてほ場整備による基盤整備を行うことによって、農業機械化の拡充と土地利用率を向上させ、農業経営の安定と近代化を図るため、東播用水土地改良事業が実施されました。

神戸市、明石市、加古川市、三木市、稲美町にまたがる水田7,510ヘクタール、畑140ヘクタールの計7,650ヘクタールに対する水田の用水補給と畑地かんがい、330ヘクタールの畑地造成、60ヘクタールの水田区画整理を昭和45(1970)年度から実施し、平成4(1992)年度に完了しました。

これらの水源として川代ダム(篠山市)、大川瀬ダム(三田市)、呑吐ダム(三木市・神戸市)を建設し、これらを36キロメートルに及ぶ導水路でつなぎ、受益地まで必要な水を送水しています。また、水道用水の供給も行っています。

本事業で建設された施設の建設費や維持管理費は国県市町の補助並びに受益者である域内農家の方々の負担金によりまかなわれています。