令和6(2024)年度 ふるさと納税返礼品・協力企業の紹介(学生レポート)
- [公開日:]
- ID:7053

稲美町 官学連携ふるさと納税返礼品紹介 学生レポート
稲美町では官学連携事業として、流通科学大学と連携して稲美町の魅力発信を行っています。
令和6(2024)年度は、ふるさと納税の返礼品協力企業の取材を行いました。
取材を行った流通科学大学の学生レポートを紹介します。
それぞれの協力企業とふるさと納税返礼品の魅力を知っていただき、ぜひ稲美町へのふるさと納税をご検討ください。

「有美ちゃんの養蜂場とふるさと納税返礼品の紹介」
私たち秦ゼミは今回、稲美町のふるさと納税協力企業の一つ、有美ちゃんの養蜂場の吉田さんにインタビューさせていただいたので、ご紹介していきたいと思います!

1.有美ちゃんの養蜂場の紹介
兵庫県加古郡稲美町に位置する有美ちゃんの養蜂場の蜂蜜は、蜂蜜の販売は吉田さんが担当し、吉田さんのご主人と義父が養蜂を行い、3人で養蜂場を切り盛りされているそうです。
2011年の春に知り合いの養蜂家さんから手づくりの蜂蜜を貰い、市販では味わうことのできない美味しさに感動し「自分で作ったら好きなだけ食べられるやん!」と思ったのがきっかけで養蜂を始められました。
その後、「こんなにおいしい蜂蜜を皆さんにも食べていただきたい!」と思って、蜂蜜の販売を始められたそうです。

有美ちゃんの養蜂場 純粋はちみつ

有美ちゃんの養蜂場で採れる蜂蜜は、一切加熱や加工をしていない採れたての蜂蜜を濾しただけの100%純粋な無添加蜂蜜です。採れる時期によって巣箱ごとに違う香りや味を楽しめるのも一つの特徴だそうです!!
養蜂場を経営するにあたって、初めは大変ご苦労されたそうです。今では安定して経営を行うことができているそうなのですが、経営をしていく上で苦労した点について伺いました。
「蜂や花は、自然の生き物なので思いどおりにいかないことが多いです。今年も春にアカシアという花が沢山咲いていたのに、花から蜜が出ていないので、蜂蜜が取れないという状況でした。全国に友達の養蜂家さんがいるんですけど、今年はあかんなあ、なんでやろうなあということが、年々増えてきました。
また、全て手作業で行っているので、どうしても生産が追い付かず、お客さまをお待たせしてしまうことがすごく多いことも悩みです。」と仰っていました。

2.有美ちゃんの養蜂場のこだわり
次に、有美ちゃんの養蜂場さんがふるさと納税の協力企業になった理由や、返礼品に対するこだわりのポイントを伺いましたので紹介します。
有美ちゃんの養蜂場がふるさと納税の協力企業になったきっかけは、稲美町役場の職員から提案を受けたことだそうです。返礼品としてこだわりの純粋はちみつが提供されています。有美ちゃんの養蜂場の返礼品の蜂蜜は、吉田さんが一つずつ味見を行い、そのまま食べても美味しいと思っていただける蜂蜜だけを選別し、販売することを心掛けているそうです!
また、ふるさと納税返礼品で提供されている純粋はちみつは、五つ星ひょうごに認定された高品質な商品であり、特徴として加熱処理を行わずに採取された天然の蜂蜜で、蜂の巣箱ごとに糖度や香り、味を厳しくチェックして出荷されているとのことです。そのため、蜂蜜本来の酵素や栄養素が保たれており、季節によって異なる風味が楽しめます!少し酸味があって滑らかで懐かしい味のレンゲ蜜、あっさりしていて食べやすいアカシア蜜、いろんな花の蜜から作られる百花蜜など、場所や季節によって色や味が異なるさまざまな蜂蜜が楽しめます!


吉田さんは、スプーン一杯分の蜂蜜を寝る前に食べてらっしゃるそうです。蜂蜜に含まれる栄養素が体によく睡眠の質向上が見込まれ、ぐっすり眠ることができるので、おすすめだそうです!
インタビュー後吉田さんから、お土産に蜂蜜をいただきました。吉田さんから教えていただいたとおり、そのままでいただいたところ、優しい甘さでとても美味しかったです。

事業者データ
事業者名:有美ちゃんの養蜂場
ホームページのURL https://inamihoney.wixsite.com/yumihoney(別ウインドウで開く)
有美ちゃんの養蜂場が提供するふるさと納税返礼品のお申込みはこちら(別ウインドウで開く)

「前原ぶどう園とふるさと納税返礼品の紹介」
今回私たち秦ゼミは、社会連携企画として稲美町のふるさと納税について調査をしてきました。ここではふるさと納税協力企業の一つ、前原ぶどう園の前原さんにインタビューさせていただいたので、ご紹介していきたいと思います!

1.前原ぶどう園の紹介
前原ぶどう園は稲美町の印南地区で2011年に創業しました。翌2012年にはJAにマスカットを初出荷しています。前原ぶどう園の圃場は6反あり、1反当たり約1,500房、平均して年間に約9,000房のぶどうを収穫しています。
前原ぶどう園のぶどうは、ふるさと納税の返礼品になっていますが、直売所と圃場でも買うことができます。直売所は新鮮で安心な地域食材を販売するための店舗で、生産者が値札シールをつけて出荷、販売することができます。前原さんは「生産者が自らのぶどうを管理できるのは非常にありがたい」と話しておられました。

お話を伺った2024年の時点では、前原ぶどう園では皮ごと食べられる品種を中心に16品種ものぶどうを生産しています。いずれの品種も8月から9月の短い期間に出荷が集中するそうです。生産されている品種の内訳は粒が黒色の品種が10品種(涼香、藤稔、ブラックビート、ピオーネ、オーロラブラック、グロースクローネ、ナガノパープル、オリエンタルスター、富士の輝き、黒いペール)、緑色の品種が3品種(シャインマスカット、雄宝、サンヴェルデ)、そして赤色の品種が3品種(ヌーベルローズ、クイーンニーナ、マイハート)です。
前原ぶどう園では、地面から水を吸い上げない「根域制限栽培法」を採用し、ぶどうに最適な養分や水分を与えることに成功しています。この栽培法により、高品質なシャインマスカットを提供できる環境が整えられています。しかし、美味しいぶどうを育てて消費者に届けるには、たくさんの苦労があります。前原さんによると、ぶどう栽培において、特に大変だと感じるのは5月と6月で、この時期には、収穫に向けた下準備の作業が多く入ってきます。例えば、ぶどうの枝を誘引し、摘粒作業を行う必要があります。摘粒とは、1房に1,200ほど花が咲いた中から、45粒程度にまで間引く作業です。さらに、実ができた後には袋掛けを行い、虫や農薬からぶどうを守ります。このように前原ぶどう園のぶどうは大変な手間と時間をかけて作られていることがわかりました。

前原ぶどう園のふるさと納税の返礼品は、シャインマスカット2房または3房(計1.2キログラム)です。シャインマスカットは、糖度18度以上ととても甘く、素晴らしい香りも楽しめる品種です。
私たちも実際にシャインマスカットを試食させていただきました。いただいたシャインマスカットは粒の大きさが揃っており、甘さも香りも最高で、何粒でも食べられます。もちろん皮ごと食べられますし、種も無くてとても美味しかったです。ただ、前原ぶどう園のぶどうは大好評につき、9月頃には早々に受付が終了してしまうため、今後は生産量を増やしていく予定で、約10,000房の収穫を目標にされるそうです。

2.前原ぶどう園が伝えたいこと
次に前原ぶどう園のぶどう産地復興の取り組みについて紹介します。明治の初期、農民たちは地租改正による高額な税金に苦しんでいました。その状況を打破するため、印南地区で土地を売却し、関西初のぶどう栽培とワイン造りの国家プロジェクト「播州葡萄園」が立ち上げられました。このプロジェクトは、地域の発展に大きく寄与しましたが、残念ながら、この歴史を知る人は現代では少なくなっているそうです。しかし、近年は再び地域のぶどう農家たちが集まり、稲美町をぶどうの産地として復興させる取り組みも始まっており、地元のぶどう農家の人たちで、栽培方法や販売戦略について意見交換を行っているとのことです。前原ぶどう園もこの取り組みに積極的に参加されているそうです。

2024年3月にはミュージカル『龍をあむ』が上演され、先人たちの苦労が称えられました。稲美町は大きな河川がなく、また雨も少なかったため、かつては農業用水の不足に苦しんだ地域だったそうで、このミュージカルは、水不足に苦しむ農民を救うべく、灌漑用水路の実現に奮闘した先人達の苦労を描いているとのことです。前原さんは、消費者にもそうした地域の歴史や文化的背景を知って欲しいと考えています。前原さんは、災難や困難な状況に直面したときこそ「気持ちが大切」と仰っていました。困難な状況があったとしても諦めずに創意工夫し、常に前向きな姿勢で取り組むことが大切というお話に私たちも大変感銘を受けました。これからの学生生活では、何事にも積極的に取り組む前向きな気持ちを大切にしていきたいと思います。

事業者データ
事業者名:前原ぶどう園
お問い合わせ
電話: (政策・デジタル推進係)079-492-9130 ファックス: 079-492-5162